大阪いや、関西を代表する私鉄の一つ南海電鉄。
ラピートで関西空港と大都会なんばを結ぶ南海電鉄にも、地域に根付いた単線がいくつか存在します。
その一つ、高石市にある南海・高師浜線(たかしのはません)に今回乗ってきました!
昭和の雰囲気が漂う2両編成のとても魅力的な単線です。
たくさん写真を撮ってきたのでどうぞ最後までご覧ください。
南海電鉄・高師浜線データ
では魅力たっぷりの高師浜線についてじっくりみていきましょう!
高師浜線・路線
- ・営業キロ:1.5km
- ・軌間:1067mm
- ・駅数:3駅(起終点駅を含みます)
- ・複線区間:なし(全線単線)
- ・最高速度:45km/h
高師浜線は大阪府堺市を少し南に入った高石市を走る、由緒ある路線です。
北から南へ斜めに伸びているのが南海本線で、羽衣駅から高師浜駅を結ぶ1.5キロの単線(短線)です。
所要時間は約5分。
この辺りはとても静かな住宅街で、高師浜線は地域住民と本線を結ぶ重要な役を担っています。
高師浜線・車両紹介
高師浜線には2200系車両が2両編成で使用されています。
小さい頃、南海沿線に住んでいたので本線にはよく乗りましたが、片側2ドアのこの車両に乗った記憶はないですね。
南海高野線で昔使われていたような…?気がする。
いやはやレアな車両です。
南海岸里玉出駅から出ている汐見橋線も確かこの2200系車両ですね。
動画は高師浜駅へ入場してくる2200系電車。
もっと奥に入ってくると勝手に思い混んで、引き過ぎてました笑
サイコーですね!
高師浜線の時刻表
南海・羽衣駅から高師浜駅間を往復する線内折り返しの普通列車のみをワンマン運転で運行されています。
こちらは伽羅橋駅の時刻表ですが、1時間に3ー4本といった感じです。
(失礼かと思いますが、意外と本数多いですね。)
高師浜線・駅紹介
ではレトロな雰囲気溢れる駅も紹介していきましょう!
高師浜
高師浜駅周辺は戸建てやマンションが立ち並ぶ住宅街。
車も少なくとても長閑な街並みです。
改札をくぐると長くて広い階段が…そしてホームへと続きます。
ホームはとても広く気持ちがいいです。
さらに奥まで行ってみました。
屋根が切れてもまだ奥行きがあります。
見事な単線!
伽羅橋(きゃらばし)
変わったネーミングの駅名:伽羅橋のホーム幅は高師浜駅に比べるとグッと狭くなります。
いい…いいです!
実は伽羅橋駅、終日駅員不在無人駅です。
「駅係員にお知らせのうえご利用下さい」のメッセージ…。
もはや切符をどうすればいいのかもわかりませんね。(ちなみに僕はピタパ)
伽羅橋駅の外観です。
商店街の一部のような駅ですが、残念ながら商店街自体がもうどこも空いていませんでした。
利用者が少ないのか、少し秘境感があります。
羽衣
羽衣駅は南海本線と接続しています。
右の写真は高師浜線発着場ですが、その左側に線路が見えますね。
ここに南海本線の普通電車なんば行きが流れ込んできます。
お気づきの方がおられるかもしれませんが、高師浜線はいつの間にか地上に降りていましたね。
実は羽衣駅は全線高架化中で、北行き、すなわちなんば行きの普通列車と高師浜線のみ地上を走っています。
この辺りの南海線は平面鉄道のため市街地が分断されていて、交通渋滞の原因や地区の一体整備の支障になっているようです。
それらの課題を解消するために、2004年ごろから立体交差と鉄道の高架化を施していますが、2022年ごろの竣工(工事終了)予定です。
高師浜線も羽衣ー伽羅橋間での高架化が実施されていますが、個人的には地上を走っていて欲しい気持ちがあります。
などと感慨に浸っていると運転士さんはすぐに後ろの車両に行き、出発の準備をしていました。
高師浜線の歴史
日露戦争時に高石市高師浜周辺にロシア兵の俘虜収容所が建設されました。
その後しばらくは陸軍隊が宿舎として使用していましたが、大正中期に宿舎跡地を利用した住宅地開発に伴い、高師浜線が敷設されました。
1918年 | 羽衣 – 伽羅橋間が開業。 |
1919年 | 伽羅橋 – 高師浜間が開業し全通。 |
1947年 | 旧・南海鉄道の路線が南海電気鉄道に分離譲渡され、南海高師浜線となる。 |
1970年 | 伽羅橋 – 高師浜間が高架化。 |
1989年 | 1両編成から2両編成の運転になる |
2001年 | ワンマン運転開始。 |
2016年 | 2230系車両を使用した高師浜線初ラッピング電車「走る!工場夜景」運転開始。 当初運転期間は約半年間の予定だったが2年延長された。 |
もう100年以上の歴史ある路線だったんですね!
あとがき
今回は南海電鉄・高師浜線に乗ってきましたがいかがでしたか?
高師浜から羽衣へ行き、そこから伽羅橋へ折り返して降車したルートでしたが、閑静な街並みとレトロな車両、駅のコラボがなんとも言えず叙情的でした。
しかし乗車人数が少ないのでかなり寂しい感じも否めません。
ぜひ南海電鉄さんも高架化の後、高師浜線を盛り上げていっていただきたいものですね!